2018年10月10日水曜日

コラム:「IMF世界経済見通し」を読んだ感想>先進国


米国利上げに伴う新興国資金流出は
当ファンドにとっておもいっきりネガティブです。
投資は恐怖と欲望のゲームです。正直、怖いときもあります。

それで、短期的な恐怖に負けそうなとき、
IMFの世界経済見通しは
私にとって「よりどころ」にはなっています。

そこで、私自身の決意を新たにする意味でも
最新のIMF世界見通し(2018年7月)
https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2018/07/02/world-economic-outlook-update-july-2018
を読んで思ったところを書き留めておきます。


【先進国の成長見通しとその感想】

先進国全体のGDP成長率について
  • 2017年実績は2.4%成長
  • 2018年予想は2.4%成長で横ばい
  • 2019年予想は2.2%成長で鈍化
になっています。

先進国経済はこの10年、
リーマンショック以降の金融緩和環境のもと
大衆へのスマホ普及という市場創造により
経済成長したというのが私の印象です。

スマホの普及により大衆の生活が一変しました。
電車のなかで8割以上の乗客はスマホを触っていると思います。
そのプラットフォームが
実用や娯楽など、需要側供給側双方に
大きな市場拡大を促しました。

そして
現在Amazonが物販のスマホEC移行を取り込んでいるのは
その最終局面のような気がします。
それが一巡したとき、スマホがもたらす周辺需要と供給の
波及分野というのは一巡するのではないかと思います。
その頃合が2019年という感じがします。


【先進国のカタルシス】

現在ホームスピーカというのが流行りですが
これはスマホの延長線上でしかない気がします。
ひとり1台のスマホを持っている環境下では
ホームスピーカはそれを代替するものではなく
オプションあるいは、もしかしたらカニバライズする
製品でしかないと思います。

私の勝手な感想としては
2019年以降の、先進国の成長には
新たな一家に1台、一人に1台というイノベーションを起こす
製品が必要ではないかと思っています。

その有力候補が
  • 自動運転自動車
  • ロボット(スマホでは料理の作り方はわかるが料理は自分で作る必要がある。この例では料理を作ってくれる○○というのがイノベーションで、そのロボットは、電子レンジメーカが生み出すかもしれない。前述のホームスピーカは、スマホ→ロボットへの進化における必要な「過程」なのかもしれない)
であって、
googleやソフトバンクはそういうところに
巨額の投資をしていると理解しています。


【日本について】

さて、IMF世界経済見通しによると
日本の経済成長見通しは
  • 2017年実績は1.7%成長
  • 2018年予想は1.0%成長で減速
  • 2019年予想は0.9%成長でさらに減速
と先進国全体より厳しい評価となっています。

個人的には
自動運転車やロボット分野の完成品分野で
日本がデファクトスタンダードを築いてほしい
と願いますが、
残念ながらただの高性能な部品屋になる可能性のほうが
高いであろうと思っています。

ただ、どちらに転んでも個別企業でいえば
日本の「高性能な部品屋さん企業」は儲かると思います。

具体例として
6929 日本セラミック
の高性能センサー部品は
ロボットにも自動自動車にもニーズがあると思います。


【新興国について】

長くなったので後日、別途、
読書感想文を書こうと思います

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