2018年5月30日水曜日

第45回:中国株


米国FRBが快調に利上げを進めています。
そして、米国株の上昇トレンドは9年は続いています。
長すぎです。騰がり続ける相場はなく
早晩金利上昇の圧力に屈すると思っています。
(と、数年前から言い続け、外し続けていますが)

そして、現在、米ドルの金利上昇は
新興国株式につよい逆風となっています。

そのうえ、米中の貿易摩擦懸念があって
「2頭の象が暴れて、つぶされるのは周囲の草」
ということで、非常に弱い値動きとなっています。

基本的にFRBによる利上げが
米国株とほとんどの新興国株に
少なからずダメージを与えると思います。
日本は、目先1年くらいは円安メリットを
享受するかもしれませんが
世界経済の減速がそれを相殺して、
やはり下押し圧力にさらされると思います。


【中国株の魅力】


さて、そんななかですが私は最近
中国株、特に上海A株に魅力を感じます。
中国株は、理由は何であれ
米国のマーケットに追従しないところがいいです。

2008年のリーマンショックで
世界中のマーケットがその後数年間低迷する中
なかば強引な政策支援で2009年に噴き上げる中国株。

2015年に突如鉄火場と化した上海市場とその暴落。
そして、その影を引きづって
逆に世界中の株が堅調だった2017年も低迷する上海市場。

非常に不安定な市場といえばそうですが
今後の世界は世界は米国一極から
米中の二極という構図になると思います。
今後中国がより成熟すると
安定した、しかも米国と共倒れにならない
投資先になると考えています。


【内藤証券の公開レポート】


私がメインで使っているネット証券では
上海A株を業種で絞って探すことができますが
この業種絞りというので
出てくるカタカナだらけの会社一覧数十社から
有望そうな会社を見ていくというのが
到底無理です。

それで重宝しているのが、内藤証券が公開している
年度別業界別のレポートです。
http://www.naito-sec.co.jp/china/report/sector/

中国国内の主要セクターの状況と、セクター内の
企業の力関係を分かりやすく俯瞰できます。
私は、このレポートで有望そうな企業のあたりをつけて
その企業を、さらにネットで検索して物色しています


【当ファンドの選好セクター例】


中国国民13憶人は都市部と農村部に大別され、
その人口比率は概ね5:5です。
そして農村部の5割が、生活必需品が
やっと買える貧しい層になっています

13憶人の半分が農村に住んでいる6.5億人
6.5憶人の半分の3.2憶人、
米国の人口に相当する貧困層。

中国政府としては、3.2億人の貧困層に離反されれば
共産党体制の危機となるでしょう。
したがって、所得の再分配を設計する必要があり
その手段として、健康保険の加入補助などが想定されます。
よって、保険セクターは有望と考えています。

2018年5月19日土曜日

コラム:シンカリオン>かがやきの扱いが酷い


【概説】


先般子供の自転車を買いにトイザらスに行って
定価5,000円のシンカリオンが3,500円程度で
山積み、安売りされていました。

それで、子供がシンカリオンを見ていて
なんとなく眺めていますが
最新鋭新幹線である「かがやき」が弱すぎて
売る気が感じられません。

各種、歴代の新幹線でも
私は「かがやき」ってかっこいいほうだと
思うのですが…


【シンカリオンプラレールの価格設定】


数年前から子供といっしょにおもちゃ屋に行き、
プラレール売り場は覗く機会が多いです。
シンカリオンはアニメになる前からオモチャがあって、
その頃、定価は新幹線1セット3,000円位だっと思います。

それがアニメ開始に合わせ、
http://www.shinkalion.com/
まあ販促費と利幅を乗っけたということだと思いますが
5,000円設定になって
なかなか強気だなあと思っていました。

が、やっぱり流石に高すぎて、
実売価格は値崩れしている感じがします。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]
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【弱すぎるかがやき】


さて、分かりやすく素直に考えると
各車両を劇中大活躍させることが、子供を惹きつけ、
おもちゃを売るということだと思います。

ところが、
「こまち」と、特に「かがやき」の扱いが
毎回酷すぎて、笑ってしまうくらいです。

見たことない人に伝えるのが難しいのですが
概ねの展開としては
・敵ロボットが出現して
・こまち、かがやき、はやぶさ(主人公)が新幹線状態で発進
華々しく変形(ここの変形シーンには強く売る気を感じます)
・ほぼ30秒以内に、こまち、かがやきがKOされ、ピンチに
・はやぶさが活躍、ないしは助っ人登場で勝利
基本これが毎回の展開です。

それで
かがやきの武器が、巨大なドリルなのですが
これが戦闘開始10秒後に網に引っかかって
そのあと戦闘終了までずっとひっかったまま
という回があったりとか
とにかく扱いが可哀想なくらい酷いのです。
ゴジラ映画でゴジラ出現後迎撃に出動して
瞬殺される陸自の戦車中隊並みの扱いのひどさです。


【コメント】


アニメはJR東日本公認、全面協力のようで
毎回かるく観光案内的な要素も盛り込まれています
所詮、子供向けアニメにすぎませんが
そういったことから余計に
JRのかがやき関係者が激怒していないか
心配になるくらいです。

ということで、私は子供の後ろで
密かに、かがやきの活躍を応援しております


【追伸】


当ファンドでは現在、
タカラトミー株の組入れは行っておりません。
ので、詳細の経緯は知りませんが
タカラトミー株は2018年2月に
600円の大幅下落となっているようです。

最近のIRで中計を発表しておりますが
http://www.takaratomy.co.jp/release/pdf/i180516.pdf
国内は子供が減っている絶対的な需要減があります。
いまは比較的好況ですが
不況に転じると数量も単価もジリ貧で、底が知れません。

一人っ子政策を緩和している中国で
なんかヒットさせることができると
面白いと思います。

かがやき共々、頑張ってほしいと思います。

2018年5月12日土曜日

201804_月次レポート


【概況】


元本保全性(元本成長率)
 171.0%(前月比+3.0P)
当ブログにおける元本保全性は、月末時点の総資産評価額(円建て)を証券会社への純入金累計額(出金は相殺。売却益、配当等の再投資額は含まない。円建て)で割ることで算出しています。

配当等収益額(税抜、手取りベース)
 12,096円
月中に生じた、配当金、分配金、貸株金利受取等の税抜後の受取総額(円建て)となります。なお、期間中に発生した売却益は含まれません。

--ご参考--

ドル円レート
 前月末106.26円 → 今月末 109.33円
世界株式ETF(VT)
 前月末72.10米ドル(円換算7,661.34円)
  → 今月末74.00米ドル(同8,090.42円)
日経平均
 前月末21,454円  → 今月末22,500円


【月中の運用経過】


4月のグローバルマーケットは
米中貿易戦争懸念の後退から
円安、株高となりました。

このような環境のもと当ファンドの
元本保全性も回復しましたが
VTなどパッシブ運用と比較して
劣後する成績となりました。


【来月の運用方針】


原油価格の投機的値上がりで
1560_NEXT FUNDS FTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信
が含み益となっていますが
一時的と考えています。

よって、これを売り崩し、そのキャッシュで
DGRE_ウィズダムツリー 新興国株クオリティ配当成長ファンド
を買い増します。

2018年5月5日土曜日

【足踏み?】ROTI_ニッポン・インドサリ・コーピンド(PT Nippon Indosari Corpindo Tbk)


米食文化のインドネシアにあって
やはり本来は米食文化である日本の敷島パンと提携し、
インドネシアでパンを手掛ける先駆者が同社です。
http://maddogdow.blogspot.jp/2017/03/rotipt-nippon-indosari-corpindo-tbk.html

そんな同社の最近のIRを
http://www.sariroti.com/wp-content/uploads/2017/09/AR-SARI-ROTI-2017.pdf
拙い英語力で斜め読みしました。


私の一番の懸念は、粗利率でした。
インドネシアは小麦がないので
同社は輸入に頼ることになります。
ルピア安だと仕入コストがあがるので
粗利益率が悪化しているのではと思いましたが
それはそうでもなさそうです(P3)

ちょっと心配に感じたのは
2017年は前年2016年で売上が微減しています(P3)
その要因はよくわかりませんが
パン食自体は緩やかに普及しつつある状況は不変であると思うので
競合が参入しつつあるのかもしれません。

(P39)によると、売上構成比は小さいものの
ケーキの売上が伸長しつつあるようです
http://www.sariroti.com/en/cakes/#cakes
をみると"dorayaki"なんてのもあって
微笑ましさと親しみを感じます。
この類のものの売上が伸長しているあたりは
同国の生活レベルが確実に上昇しつつある気がします。


そういった動向を踏まえ見解としては
米国金利上昇を受け
ひきつづき同社の粗利率は圧迫される可能性がありますが
同社は、同国最大の製パン会社ということで
一定程度の企業体力があります。
競合が激しくなっているとすれば、
ルピア安はそれらの競合会社のほうに
より深刻なダメージとなろうかとおもいます。

以上から、中期(3年程度)では、
多分に期待を込めてではありますが
私は強気見通しにて期待をしております。

2018年5月2日水曜日

【自滅】LC_レンディングクラブ(LendingClub Corporation)


同社にはすでに三行半を叩きつけておきながら
http://maddogdow.blog.jp/archives/59859427.html
実はいまだに若干持っています。
以下、私の見立てを書きます。


米国利上げと P2P Lending市場 


米国利上げにあって、
借り手側の「少しでも安い金利で借り入れしたい」
という需要は強いはずです。

一方で、
貸し手側は利上げ局面では
「銀行預金しているだけで低リスクで悪くない利息が付く」
という状況から同社経由の融資魅力は薄れます。が、
本来同社はITを活用した与信に基づく金融(Fintech)によって
銀行預金に近しい低リスクで、
しかも一般の銀行金利より高い利回りを
貸し手に提供するというビジネスです。


2度の不正行為疑惑


さて、このようなビジネスモデルの先駆が
同社であったわけですが
理屈がわかると、他社も参入します。

そういう競争下では
本来、同社は本来先行者利益として最大のシェアを確保し、
規模の資金力や経済性で追従者では利益が出ないような
貸出金利水準を仕掛けるなどにより
他社を駆逐するというのが考えられますが

2016年の不祥事によるCEO退任からはじまり
2018年4月のいま、手数料の過剰不正引き落としを
当局に提訴されるなど
同業他社に対してシェアを落とすようなことばかりしています。

おそらく、2016年を契機とした凋落を挽回しようという
同社の焦りが、2018年の不正に繋がっていると思います。


ハイテク闇金


2016年の一件は、CEOによる一部ステークホルダーへの
利益供与的なものだっと聞いています。
この時点では同社にはまだ挽回の可能性があったように思います。

今回、手数料をちょろまかす ということが提訴され
同社は利用者から「上場しているハイテク闇金」
にしか見えないと思います。
ここまで堕ちた利用者信用を取り戻すのは
よほど無理だと思います。

同社IRにはたらたら書いてありますが
状況的に逆に言い訳がましく感じます。
http://ir.lendingclub.com/Cache/1001230258.PDF?Y=&O=PDF&D=&fid=1001230258&T=&iid=4213397

成長市場でかつ利用者に経験がない商品性において
このような経過で将来の利益源泉である
売上規模を落とした(≒シェアを落とした)という状況から
他社に再び追従するのは大変難しいという見解です。
同社は自滅したという感がします。

当ファンドにて同社株は毎年年末、
利益調整のための売り駒として活躍しています。