ダウの負け犬戦略を、地域別には新興国を含むグローバルに、アセットクラスも株式に加え、債券、リート等を含め拡大解釈して適用したのが「ダウの狂犬」戦略の概要です。このブログでは、当戦略の内容と成果について公開しております(似非ファンドマネージャ 宇野 狂)
2018年2月24日土曜日
第42回:ビットコイン
いまさらの話題で、
しかも同じような見解がすでに散見されそうで
もっと早く書けばよかったと後悔しているのですが
私はビットコインはまったく触手が動きません。
まず、ブロックチェーンという基本的考え方があって
それが価値保障のよりどころのようですが、
前提として、それは日進月歩のITに立脚しています。
ITは常に発展分化分散する性向を持ちます。
・PCが半年に1回モデルチェンジし
・スマホの新機種が毎四半期でて、
・クラウドサービスが日々バージョンアップするという
そういう時間軸にあるバーチャルの通貨ということです。
金は普遍的に揺るがない価値があるから買われます。
ドルや円は、国が揺るがないことを裏付けとしています。
ビットコインは不安定すぎます。
そして、分裂するコインの規格は、まるで
キックボクシングやプロレスの団体乱立のようです。
例えば野球、サッカーは単一の国に公認された少数のリーグがあります。
・日本にあるプロ野球、日本の通貨である円
・米国にあるメジャーリーグ、米国の通貨である米ドル
プロ野球の評価が高まれば、相対的にメジャーリーグより高く評価されるのは
リスクオフが強ければ、円が高く米ドルが安くなることに似ています。
サッカーで例えるなら
・日本にあるJリーグ、日本の通貨である円
・イギリスにあるプレミアムリーグ、英国の通貨であるポンド
も同じ構図のように思います。
一方で、ビットコインは根本が分裂し技術進化する性向に立脚しているので
それはあたかも日本にプロレス団体がいくつもあって、
さらに総合格闘技まで立ち上がってくるように
今どれが一番なのか、将来なにがメインストリームになるのか
ちっともわからないわけです。
そして、最後にいいたいのは
本来ビットコインというのはもっと手軽で安心の決済手段の実現を
念頭に考えられた理念、仕組みのように思います。
よって、真にそれが世の中に広く便益をもたらすのは
その理念が実現されたとき
伝統的な通貨に対して安定したレートが達成された時と思います。
決して、現在のような投機的価値の暴騰暴落状況ではないと思っています。
2018年2月21日水曜日
EWZ_iシェアーズ MSCI ブラジル ETF
トランプ大統領は、巨額の米国インフラ投資を宣言しています。
そして、先の米国株急落は
米国経済堅調による、米国長期金利上昇圧力であるならば
普通に考えればドル高になってレアル安になる理屈です。
それでインフラを整備するなら大量の鉄鉱石が必要です。
米国は鉄鉱石資源に比較的恵まれていますが
一時に大量に安くということだと、
ブラジルから少なからず買うでしょう。
日本が米国に工業製品を輸出するとき円安だと儲かるように
ブラジルが米国に鉄鉱石他資源を売る場合にはレアル安が有利です。
もっとも、EWZ_iシェアーズ MSCI ブラジル ETF
はドル建てなので為替のメリットは相殺してしまうかもしれませんが
実体として鉄鉱石輸出増レアル安はブラジル経済に
多大な恩恵をもたらすでしょう。
そして、中国も一帯一路の巨大な公共インフラ事業を進めています。
鉄鉱石の引き合いは他の資源に比べても当面強い感じがします。
一方でレアル安は同国輸入にデメリットですが
同国輸入品目を見ると
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/brazil/data.html
原材料及び中間材45.0%(化学・医薬品、鉱産物、輸送用機器付属品等)、
資本財20.8%(工業用機械、事務・科学用機器等)
自前で工業誘致など頑張れば
自給比率がいくらでも高めようがある品目となっています。
以上を踏まえると、ブラジルはいつも
・輸出体質
・政治不安、失業率(犯罪率)
・浪費体質(ラテンのノリ?!)
が不安視され
米国金利上昇で一時的にはもっとも一番資金引き上げの
ターゲットになりそうですが、その後
⇒レアル安
⇒資源価格復調
⇒政治情勢安定
が同時に進行したとすれば
凄まじいV字回復を期待させるポテンシャルを感じます。
2018年2月17日土曜日
VIG_バンガード・米国増配株式ETF
米国大暴落のいま、前々から欲しくて買い場を探っていた
VIG_バンガード・米国増配株式ETF
には非常に妙味を感じます。
理由ですが
1.
短期で米国金利上昇で米国株大暴落したら
その時はリスク回避の円高傾向になるでしょう。
ここで買い仕込んだとします。
2.
ただし、中期で考えると米国株大暴落の原因が
強力な米国金利上昇であるなら
中期では普通に考えれば円安となります。
もし米国株の軟調が長引いても
増配企業ETFは極めて手堅い投資です。
そして米国の実体経済は極めて堅調なようです。
よって、そのドル建て原資産価格の下値は固く
円安になれば円換算価値では
かなり和まされる気がします。
3.
長期(5~10年スパン)でいえば、
米国は多少影響力は落ちたとしても
依然として世界最強の国であり続けると思います。
そして米国は先進国では稀有の
若年層が多く、人口増加が続いている国です。
よって同ETFへの投資は、
5~10年スパンでは報われる可能性のほうが
高いと思われます。
2018年2月14日水曜日
EDZ_Direxion デイリー 新興国株 ベア3倍 ETF
先の暴落は震源地米国株に比較して
新興国の株の下げが意外と小さいなということで
私の予想としては第1波がきて、
いつも第2波がくる、そのときに稼げるかなと
キャッシュポジションを増やしてまっていればいいものを
スケベ根性から購入した次第です。
もっとも私のポートフォリオは新興国比率が40%という
ある意味常軌を逸したポートフォリオなので
こいつが値上がりしていないということが
もっとも望ましいのですが…
それで、目論見としては、今回の暴落が
米国金利上昇圧力であるならば
資金引き上げの対象としてもっとターゲットになりそうなのが
新興国株式と思います。
第1波の下げが物足りない感じなので
第2波があれば、そのときは標的になって
もっと下げる余地がある気がします。
そうなってくれた場合は
概ね毎週金曜日に少量づつ売りつけようと思います。
暴落恐怖相場で短期投資家は
週を持ち越しでポジションをもつのが怖いので
金曜日は下げる傾向があって
いい感じで売れる気がしています。
それでその売却益で
DGRE_ウィズダムツリー 新興国株クオリティ配当成長ファンド
を翌月曜日にやはり少量づつ買い付けようと思います。
新興国は、短期では一過的にすごく下げる余地を感じるのですが
中期で見ると、いまはどん底から戻てきていた状態と思います。
あまり下げる余地がないと思っております。
同じ新興国を対象としたクロス売買になりますが
短期での急激な儲けを、狙っていて一時的に下げている
長期投資対象に変換しようという目論見です。
まあこんな余計なことをせずキャッシュポジションを温存し
落ち着いたところでDGREを狙っているなら
それを買うというほうが、はるかに賢い可能性も高いです。
単にキャッシュポジションにしておくより
少しでも儲からないかなあというスケベ根性が
こんなことを考えさせるわけです。
2018年2月10日土曜日
第41回:大暴落
率直に、待っていました。
近頃は、みんな高すぎる気がしていました。
ようやく買い物色の触手が動きます。
とはいったものの、先月は
全体基調+個別株大当たりで
含み益の増加に思わずにんまりしてしまう状況が
全部溶けてしまっています。
刹那的な前日比資産状況に、
副業の位置づけであるサラリーマン所得の
ボーナスに類する金額が一日で吹っ飛ぶような状況に
さすがに怖くなることはあります。
ただ、そんな恐怖を感じたときは
いままでひたすら右肩上がりで
膨れ上がってきた事実を再確認し、
しかもその貯金はダウの狂犬戦略に則て
総じて安いところで拾ってきた結果で
貯金を全部食い尽くしてマイナスになることはないだろうという
いままでの投資経過(当ブログ月次レポート)
を再確認することで冷静さを取り戻しています。
なにしろいままでが都合がよすぎたのです。
それがわずかに溶けたに過ぎないのです。
であっても、いままでのことは忘れて
当座の強烈な下げに恐怖する。
人間心理、自分との戦いです。
さて、私が経験した過去の暴落にてらすと
大体こういった規模の暴落がおきると
・いったん反動高が来て油断すると、
・さらに一段の強烈な下げがある。
というのがいつもの傾向に思われます。
世界株に分散されたETFである
VTの値動きでみても
結構、このパターンが多く
1か月~3ヶ月は引きずります。
よって買い時ではあるのですが
・はやって買い急いで失敗
・怖がって買い遅れて失敗
というのがいつも難しいわけです。
もっとも、これも腰を据えている
長期インデックス投資家に言わせると
ちょっとタイミングが悪かろうと
10年一定額を積み立てるやりかたなら
ほとんど誤差の範疇ということのようですが
私は、安く買うことに
買い物上手の主婦のような感覚を
覚えるたちなのです。
というわけで、次回のレポートから
しばらくこの暴落期における
私の投資アイディアを書いてみようと思います。
もちろん、絶対に上手くいく保証はまったくありません
投資は自己判断でお願いします。
2018年2月7日水曜日
201801_月次レポート
【概況】
元本保全性(元本成長率)
181.6%(前月比+3.8P)
当ブログにおける元本保全性は、月末時点の総資産評価額(円建て)を証券会社への純入金累計額(出金は相殺。売却益、配当等の再投資額は含まない。円建て)で割ることで算出しています。
配当等収益額(税抜、手取りベース)
32,440円
月中に生じた、配当金、分配金、貸株金利受取等の税抜後の受取総額(円建て)となります。なお、期間中に発生した売却益は含まれません。
--ご参考--
ドル円レート
前月末112.68円 → 今月末 109.21円
世界株式ETF(VT)
前月末74.30米ドル(円換算8,372.12円)
→ 今月末78.27米ドル(同8,547.86円)
日経平均
前月末22,765円 → 今月末23,098円
【月中の運用経過】
当月の当ファンドは資産価額が拡大
元本保全性は堅調な増加となりました。
もっとも、月中はグローバルマーケットの
全体的な堅調傾向に、アサカ理研やKOAといった
保有国内個別株が値を飛ばし、
私は日ごろあまり値動きに一喜一憂しないほうなのですが
さすがに笑みを禁じ得ない状況もありました。
当月末、マーケット原版にFRB議事要旨発表や
トランプの一般教書演説が懸念されたように思います。
当ファンドもかなり含み益がしぼんでしまいました。
配当等収益額は、海外ETFの皆様から
たくさんお年玉をいただくことができました。
【来月の運用方針】
NISA枠買付用に5万円程度入金し
ウィズダムツリー 新興国株クオリティ配当成長ファンド
を時間分散しながら買い増します。
2018年2月3日土曜日
第40回:バブルの予感
近頃はリスク資産がみんな高すぎる気がしてなりません。
そして、おそらく貧乏人が多いであろう
私が副業で勤めている会社にも
不動産投資を勧誘する電話が増えてきています。
ちょっと、バブルが近づいている感じがします。
歴史を紐解くと
バブルのクライマックスは概ね大衆が参加するときです。
まだ庶民への電話が活発になっているという段階かもしれませんが
勧誘に対して不動産投資を始めるのが0.01%というレートだとしても、
勧誘の母数が増えれば手掛ける人は増えるという理屈です。
そのようにして、そのうち大手民放が
「不動産投資で大成功!」なんて放送を始めたら
いよいよ危険な状況だと思ったほうがいいでしょう。
日本は根本的に人口減少しつつあり
需要と供給という中学で教わる「神の見えざる手」の理屈でいっても
住宅需要はどう考えても減退するだろう
ということを忘れないほうがいいと思います。
その時予想されるのは大幅な物件過剰による値崩れです。
そしてそのとき冷静に見回すと高齢者ばっかりのわが国を思い知り…
非常に悲惨な予感がします。
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