ダウの負け犬戦略を、地域別には新興国を含むグローバルに、アセットクラスも株式に加え、債券、リート等を含め拡大解釈して適用したのが「ダウの狂犬」戦略の概要です。このブログでは、当戦略の内容と成果について公開しております(似非ファンドマネージャ 宇野 狂)
2017年9月13日水曜日
第34回:不動産投資
近頃会社にいると、電話にたまたまでた
個人向けと称する不動産投資関係のセールスの
電話をよく取ります。
昔からありますが、現在の低金利環境から
最近はとみに多いと思います。まず
かけてくる会社を間違っているんじゃないかと思っています。
(私が騙されていなければ、皆、私と同じ貧乏サラリーマンです)
それで、就業時間中に会社の電話ですから
本来のお客様からの電話もあります。
まともに取り合わず速やかに電話を切っておりますが
正味の私の意向としても、
不動産投資には以下の理由から触手が動きません。
【1.天災人災リスク】
日本というのは、地震火事雷オヤジというように
不動産の価値を減じるリスクばかりです。
地震はくるわ、
基本木造で燃えるわ、
ゲリラ雷雨で水没するわ、
隣人に危ないおじさんが越してくるとか
そのうえ、ミサイルは飛んできそうだとか
到底買う気になりません。
【2.高齢化と人口減少】
価格は旺盛な需要に対応したほどよい供給で保たれます。
今日の日本では、空き家問題が言われています。
いまのところは古い空き家と、新築築浅物件は
別もので済んでいるかもしれませんが
景気循環として次回の不況時には新築・築浅・中古関係なく
供給過剰という本質から
強烈な価格下落に見舞われると思います。
【3.日本の住宅評価基準】
欧州では新築購入後の適切な改修の積み重ねが
中古になっても、新築以上の値付けをもたらす
そうですが、
わが国は制度としてそのようになっていません。
税法上は戸建てでは20年で価値がゼロです。
鉄筋マンションでは40年は価値があるそうですが
現実問題として、築40年のマンションでは
建物全体としての大幅改修や建て替えの原資ねん出が
問題になるわけです。
【4.私の結論】
現在中国人の皆様などから
日本の不動産は大変引き合いが強く
目先はそれなりに堅調かもしれませんが
地政学の不安定さや、大規模天災などをきっかけに
人気が急激に剥落する可能性があります。
たぶん地政学や天災要因では円高になりますから
人気剥落に円高が相乗して
不動産人気の下落に拍車がかかるでしょう。
それで不動産を現物で持っている場合
人気減退時に買い手がつかず
投げ売りすらできない可能性があります。
よって、目下の不動産動向に乗るなら
最新の不動産を、経営として手掛けている
上場企業の株か、リートを購入するのがいいとおもいます。
それでいて、10年超の長期投資を考えるならば
人口減少にともなう需要減退リスクが
ともかくも危険に感じられるわけです。
以上から、
自宅は持ち家にどうしてもこだわるというのはともかくとして
投資目的で不動産を手掛けるのは、
極めて危険だろうと考えています。
【※ご参考】
以前似た主旨で書いた私は賃貸派という記事です。
http://maddogdow.blog.jp/archives/46238489.html
j-reitについて
短期的には、割といい水準になっていると思ったりします。
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