2017年5月17日水曜日

母子投資手帳>0.はじめに


私の妻は株はギャンブルのように思っていて、
私の子供はいろいろ好みは変わるけれど、電車と醤油ラーメンが好き。
つまるところ、貧乏サラリーマンにはもったいない、
いたって普通の家族です。

この母子を対象に、分かりやすく私の投資方針を書いてみたくなりました。
心がけとしては図表と、身近なものに例えた話を多めにしようと思います。
そして、書き出しとしては、貯金はあったほうがいいけれども、
実は思いの外安全ではないということを伝えたいと思います。

なお、私の親も、比較的堅実で、従って子供の頃は貯金を推奨されました。
ただ、この話は、私の両親のほうが伝わりやすいと思います。


【一杯のラーメン】

サラリーマンをはじめとした現役世代は20~60歳までの
40年と仮置きした場合(今後はたぶん長くなる)
いまから40年前というと1977年(昭和53年)になります。

このときの大卒初任給は10万円、ラーメンは230円くらいだったようです。
一万円あると、43杯のラーメンを食べることができたのです。

さて、その40年前に、じいさんになっても腹一杯ラーメンが
食べられるようにと一万円札を貯金箱にいれ、いよいよ定年の今日、
ラーメン屋に入ってみるどうなるかというと、
ラーメン一杯は700円はするでしょう。
一万円で食べられるラーメンは14杯というわけです。
お腹は満たされそうですが、たぶん心は満たされない気がします。


【失われた20年。その世代】

ところが、この話を20年前に社会人になった、いまの40代前後に
(つまり、私の妻に)しようとすると、とたんに難しくなるのです。
なぜかというと、いまから20年前、1997年(平成10年)の
大卒初任給は19万円ちょっと、ラーメンは一杯は600円くらいのようです、
ほとんどいまの一万円の価値が有効です。

今日の1万円を保存することが、数十年後も有効である。
20年もこうだと、それが感覚、価値観のレベルで刷り込まれてしまっているからです。


【20年後はどうなるか?】

最近20年の過去を引き合いに、この先20年も一万円の価値が
変わらないかどうかは誰にもわかりません。
ただ、長さが半分なので、可能性も半分半分くらいで
考えておくべきだと、私は考えています。
少なくとも、定期預金10年金利1%みたいな選択をしてほったらかすのは、
極めて危険だということはいえそうです。

では、特に我が子になにを勧めたいかは、次章にて。


【参考リンク】

総務省 統計局  大卒初任給関連
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001014754

国立国会図書館 物価参考推移
http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000156643

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