2018年3月21日水曜日

コラム:機関投資家との投資情報格差


かつては、機関投資家は絶対に有利でした。
個人投資家が知りえない情報を
より早く・より詳細に企業にヒアリングできたようです。

それが、いまではスチュアードシップ・コードや
コーポレートガバナンス・コードが普及していて
ネットを通じて情報が速やかに公開されるので
機関投資家と個人投資家の情報格差は
ほとんどないという向きもありますが

私はまったくそう思いません。

というのも
前のレポートで書いたように日本セラミックのIRでは
品目別の売上は具体的にほとんどわからないのですが
http://www.nicera.co.jp/ir/pdf/ppt/ir-ppt-201802.pdf

一方で四季報の最新号(2018春号)には
「自動車用超音波センサーがEV・HEV向けや防犯向け中心に2ケタ増販」
としっかり書いてあります。
当然、機関投資家はこのあたりの情報は
四季報発刊以前に
企業から聞いていて把握していると思われます。


このような事情から
こういった情報を織り込んだプロの予想の
平均値に投資することになるインデックス投資が
個人投資家には有効だといわれています。

が、なんにしても根本的には不平等なわけで
なんか納得できないわけです。
・企業はメディア、機関投資家、個人投資家に対して
 公開する内容、範囲、タイミングはすべて同じにする
・投資家は、公開された企業情報に
 外部環境や業界動向を加味して、
 それぞれ将来の予想をして、
 情報戦や仕手的な仕掛け売買も含め競い合う。
これが、フェアというものでしょう。

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