ダウの負け犬戦略を、地域別には新興国を含むグローバルに、アセットクラスも株式に加え、債券、リート等を含め拡大解釈して適用したのが「ダウの狂犬」戦略の概要です。このブログでは、当戦略の内容と成果について公開しております(似非ファンドマネージャ 宇野 狂)
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2018年1月13日土曜日
第38回:新興国と洗剤とスマホ
前回記事の2017年次報告書にて
私のポートフォリオは新興国比率が刺激的に高いと書きました。
ただ、その中身として、特に個別銘柄の選好については
強い信念があります。
選好のポイントは、
・人口が増えている新興国で
・民族・宗教関係なく生活水準向上に伴い、
概ね普遍的な普及が想定されるもので
・ストックビジネスに近いビジネスを買う
です。
同じことを別の言い方で書くと
・日本において終戦後、高度経済成長をしたときに
・劇的に成長した分野について
・ほぼ確実にトレース(同じ道を辿る)であろうジャンルと企業を買う
となります。
その答えとして、ひとつは洗剤と思っています。
例えば洗濯機は、普及しはじめて一度買うわけです。
数年、買い替え需要はないです。
そして、次に買う頃は、きっと多くの
内外メーカが参入して価格競争になっています。
新興国で洗濯機を扱う企業に魅力はゼロではないですが
それはフロービジネス(売り切りビジネス)であって
数年で競争が激しい分野になります。
一方で洗濯機がどのメーカになろうとも使われるのが洗剤です。
そして、多少不景気になろうとも
一度生活に洗濯機+洗剤が定着してしまうと
もはやタライに戻ることはできないでしょう。
これは、国、民族、宗教に関係なく抗えない需要と思います。
ただ、洗剤はある意味で誰でも作れます。
そして、企業であれば一定水準のものは誰でも作れるでしょう。
差別化は困難なわけです。
なので、ここでもうひとつポイントになるのは、規模の経済性です。
現状にてシェアが大きければ大きいほど
安く生産でき、利益を出せて、
広告、販促費で競合他社を駆逐できるわけです。
よって、このロジックでいえば
→ 経済成長と人口増加が顕著な新興国の
→ 大手洗剤メーカを買えば
きっとうまくいくだろうというのが私の思惑です。
同様のロジックは、例えば歯ブラシや紙オムツなんかも言えるでしょう。
人は、不景気だからと言って、つまようじには戻れないし
布おしめを選ぶ人も少数派と思います。
ポジショントークとして、具体的に推奨銘柄をいっておくと
例えば
・中国の
上海家化聯合 (600315)
恒安国際集団 (01044)
・インドネシアの
ユニリーバ・インドネシア (UNVR)
等は、極めて有望だと思います.
逆に、新興国で手を出していけないのは
ハイテクジャンルだと思います。
ハイテク分野は、先進国と新興国での普及が同時に進行しています。
例えばインドネシア人は冷蔵庫は持っていないが
スマホはみんな持っているそうです。
https://nge.jp/2017/04/14/post-139370
ということは、この分野では日本の歴史的経過を
トレースすることはないし
というより、日本より先に行ってしまう可能性もあるし
そのときに、その市場での新興国内の
ゲームチェンジも予見することができない。
ということになります。
もちろん、新興国のハイテク株を買い
その企業がfacebookのような革新的なものを生み
それがグローバルを席巻するということになれば
満塁ホームランもあり得ますが
それば太平洋を泳ぐメダカに、
ダーツを投げてあてるような難しさに感じます。
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【関連記事】
数年前に似たようなことを書いておりました
http://maddogdow.blog.jp/archives/52749346.html?ref=popular_article&id=6719355-2735922
もしこの記事が面白ければ、リンク先とその周辺の記事も
ご参考になろうかと思います。
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